ニューロサイエンスとマーケティングの間 - Between Neuroscience and Marketing

安宅和人: 脳神経科学とマーケティングの間に棲息

教育

手なりの未来を受け入れるな

Mt Fuji from Fujisawa, Kanagawa, Japan Leica M (typ240), 1.4/50 Summilux, RAW今年はなんと一本しかブログエントリを書いていないことに先程、気がついた。はてな内のPF*1移行で少々手馴染みがなくなってしまったこともあるが、毎日facebookとかtwitter…

今日、何人かの中学生たちに送った言葉

Leica M7, 1.4/50 Summilux, RDPIII 本日午後、とある奨学財団の率いる長野の中学生の皆さん、約15人と約3時間語り合った。はじめに僕の年齢を聞いて、彼らの親とさして変わらないので、ほとんどの彼らが驚いていた。どうも10才は若く見られたようだ。人は好…

棺(かん)を蓋(おお)いて事定まる

Leica M7, 1.4/50 Summilux, RDPIII, Manchester Village, VT, U.S.A.人の功績は死んだあとに初めて正しく判断される、人の本当の価値は死んだあとにはっきりする、との意。先程、この数週間、たまった新聞をざっとみていたのだが、2016.11.29の日経「春秋」…

第二回データサイエンティスト協会シンポジウムのお知らせ

Leica M7, F1.4, 50mm Summilux, RDPIII @Oxford, UK来月13日(金)にデータサイエンティスト協会、年に一度の第二回シンポジウムが行われます。事務局に聞いてみたところ、こちら、なんとまだ枠があるようなので、驚きつつ、ご案内させていただいている次第…

痛みを知らない人への座学

昨日書いた件について、その新人の子に話したきっかけは、その子にメンターとしてついている少し先輩の子が、僕の本のことを説明して紹介しようとしていたことを知ったからだった。それはちょっとまだ読まない方がよいかもしれない。僕は思わずそう言った。…

カンニング2.0

Leica M7, 50mm C-Sonnar F1.5, an Agfa film @ London, England 京都大学入試で発覚した「ソーシャルカンニング」というか、「カンニング2.0」事件の結果、まさに待っていたかの如く、日本の受験のやり方がどうこうという議論が起きている。でもこれって問…

米国の主要大学はどうしてこれほどの投資益を叩き出せるのか?:国内大学強化に向けた考察3

Leica M3, Summilux 50mm F1.4 @表参道、東京 (はじめに)本エントリは次の2エントリの続編です。もしまだであれば、なるたけそちらをまず先にご覧になられることをおすすめします。(多分その方が何倍か味わいぶかいと思います。) 本当に東大レベルのお金…

日本の大学の資金力のなさはどこから来るのか?:国内大学強化に向けた考察2

Leica M3, Summilux 50mm F1.4 @こどもの城、青山 (これは昨日のエントリ「本当に東大レベルのお金があれば、世界に伍していけるのか?」の続きです。ご覧になっていなければ、是非まずそちらをお読み頂ければ幸いです。) 次に2、これだけの資金力のギャッ…

本当に東大レベルのお金があれば、世界に伍していけるのか?:国内大学強化に向けた考察1

Leica M3, Summilux 50mm F1.4 @子供の城, 青山 こんなところで議論するようなことではないと思うのだけれど、この間、大学論についてのエントリを書いてから、大学運営の基本的な構造について、恐らく幅広い誤解がある、あるいは事実の誤認識があるのではな…

ちまたにあふれる大学論について思う

Leica M7, 50mm Summilux F1.4 @New Haven, CT あんまり大学のことばかり書きたい訳じゃないけれど、ちょっと大学、高等教育周りで安易な議論が広まりすぎていてすごくいやなので、少し書いてみたい。*1 僕が気になる安易な議論は例えばこんな感じ。いくつか…

ある大学院時代の思い出、、、Joy of Life

最近は、前に書いたような状況で、昔、あるいはこれまで書いて下書き箱に入れてあるものを、ただアップしているだけなので(要は休載中)休みの日ぐらいは何か少し書いてみたいと思う。 - Leica M7, 35mm Biogon F2.0 @Monument Valley 僕が日本で学生をやっ…

From CT to DC (4) : アナポリス

(3)よりつづく 緑青色の屋根、窓枠に彩られた白亜の建物たちの向こう、フットボールフィールドが広がっている。それを取り囲むフェンスの周りに、十七、八ぐらいの女の子達が何人か、その中で練習に励む若者達を見守っている。若者達の年の頃は二十歳前後。…

From CT to DC (3) : バルチモア

(2)より続く Baltimoreの港は美しい。沖縄戦や朝鮮戦争にまで行った軍艦が、こんな地球の裏側でひっそりと佇んでいたりもする。実用船だけでなく、ヨットや帆船がそこいらに休んでいる。空は青く、風が吹き抜ける。ここは、若い、青年の都市である。 着いて…

この国はどのような人間を育てようとしているのか?

Contax T2, 38mm Sonnar F2.8 @Greenwich, CT 昨日とても考えさせられるディナーがあった。 友人の一人が、Yale College*1を卒業後、New York Cityのある有名な投資グループで働いているのだが*2、ここのところ、日本での事業の立ち上げで東京と往復する生活…

アメリカのPh.D.はどこに行くのか

Nikon F2, 50mm Planar F1.4 @Tokyo これはmasa346さんのご質問に対するエントリです。 アメリカではPh.D.の人の未来はかなり自由です。エンジニアリングスクールであればマスター出は結構いますが、純粋サイエンスでは、修士課程がないので、まあ、日本とは…

ポスドク問題について思う2

Contax T2, 38mm Sonnar F2.8 @Los Angeles, CA (これは昨日の呟き編の続きです。ごはんを楽しく食べていたら書くのを忘れてしまってました、、、。昨日のを読まれていない人は、まずそちらをご覧ください。) wackyhopeさん、いつもコメントありがとうござ…

ポスドク問題について思う

Leica M7, 50mm Summilux F1.4, RDPIII @Grand Canyon National Park, AZ 休載宣言以来、案の定ほとんど書けていませんが、なんというか日本の学位取得者について考えさせられるメールが来て、ちょっとだけ。 ポスドク*1問題というのが日本ではかなり深刻だ…

昨日のコメントを受けた追伸、、、若さは才能

Leica M3, 50mm Summicron F2.0, S-800 @お台場、東京 昨日のエントリのコメントを見ていて少し追伸。(まだご覧になっていない人は、文脈が理解できないと思うので、そちらをまずご覧ください。) まず、以下のエントリはかなり密接に関係したトピックなので…

専門教育に関して悩まれている人へ贈る言葉

Leica M7, 50mm Summilux F1.4, 400VC-3ブログ、全面再開できる状態にはほど遠いのですが、時たま、読者のかたから進学関連の悩み相談のようなメールを受けることがあり、今週もかなりまじめなものを受け取ったりしたものですからちょっと書いてみたいと思い…

日米の人材育成の考え方の違いに見えるもの

Leica M7, 35mm Biogon F2 @Las Vegas前エントリのコメントで頂いた、「この記事で書かれていることは、日系企業と外資系企業(特に米系?)における人材育成の姿勢の違いにも通じるような気もしますが、どう思われますか?」(wackyhopeさん)のご質問につ…

大学院教育で何が出来ると人が育ったと言えるのか

Contax T2 @Sterling Hall of Medicine, Yale Universityこの間の「人を育てるラボの特徴」というエントリについて、ブクマコメントで頂いたこと、>大学院教育において、どうなったら「人が育った」と評価できるのか、その基準も合わせて教えていただけると…

人を育てるラボの特徴

Leica M3, 50mm C-Sonnar F1.5, Fortia @伊勢これはHashさんから頂いたコメントに対するレス的なエントリです。> 「研究を進めるための実務的な能力をいかにして身につけるか」、、、「学生の育て方」や「スキルの磨き方」と言った視点で、生産性の高いラボ…

圧倒的に生産性の高い人(サイエンティスト)の研究スタイル

Leica M7, 90mm Tele-Elmarit F2.8, PN400N @Santa Monica, CAアメリカで研究するようになって最も驚いたことの一つは、日本では考えられないほど生産性の高い研究者が存在することだ。たとえば僕がローテーションして、最後までそこでdissertation work(博…

米国横断フォトエッセイ3:ハーバードのキャンパスにて

僕が旅行に行くと必ずよるのがその街の大学のキャンパス。アカデミアが長いせいか、アカデミアに対するrespectが強いせいか、旅では途上国の市場(いちば)を回るのと同じぐらい好き。なぜかほっとするとともに、その街にある気高くそして前向きなエネルギー…