ニューロサイエンスとマーケティングの間 - Between Neuroscience and Marketing

安宅和人: 脳神経科学とマーケティングの間に棲息

Brazil 10: カンジル

(Brazil 9より続く)



カンジルという魚がいる。別名、食肉どじょう。本によってはカンジェロともカンジロとも書いてあるが、私の耳で聞く限り、何度耳にしてもカンジルーとしか聞こえなかったので、カンジルと書くことにする。なおアマゾンの魚の多くはほとんどアクセントが最後にやってくる。ピラルクー、タバキー、トクナレー、どれも最後がアクセントである。


この魚は、ピラーニャと異なり元気な魚に飛びついてくることはないとされているが、ひとたびその魚に傷があると見ると、その傷めがけて群がってくると言われている。これが動物相手になると、恐ろしいことに目だろうが口だろうが、鼻だろうが、おしりだろうが、xxxxであろうが構わず穴という穴に飛び込んでくると言われている。入ったら入ったで引き抜こうとすると、えらの所の棘を逆立て決して出てきやしない。それは恐ろしい魚なのである。


何でもインディオの女性達は、カンジルから身を守るために洗濯の時には、貞操帯ではないが、陶器だとか木製のカバーで大切な部分を守るという。そのカンジルを一度目にしたいと思っていたが、思わぬところでこの食事中に目にすることが出来た。ガイドのおっさんがカンジルのアルコール漬けを持っていたのである。彼がおどろおどろしいカンジルの話を始めて、その瓶をもって回り始める。すると、みんなきゃーきゃー、ぎゃーぎゃーうるさいのなんのって。女の子なんて、相手は死んでいるのに飛び上がって逃げている。


見てみるとメスの方がずっと大きい。動物を襲うとき、男の方はメスに襲われ、女の方はオスに襲われるのかなあ、などと思った途端、メスの方がずっと太くて何だか、映画で身体から飛び出してきたエイリアンそっくりの顔をしていることに気が付き、思わず吐き気を催す。


まあこれも良い経験である。が、それにしても翌日アマゾンの奥地に行って、素足で水の中を歩いたときのことを思うと、襲われなかったことに胸をなで下ろす。



写真説明(クリックすると大きくなります)

1.ピンガ(ブラジルの焼酎)漬けのカンジル。上がメス。下がオス。


2.水上食堂の裏手。大きな丸太の上に全体が浮かんでいるのが分かる。船の向こうに見えるのは住居。



Brazil 11へ続く