米国横断フォトエッセイ5: 「僕の右手」


Leica M7, Biogon 35mm F2, RDPIII


僕の右手をしりませんか
行方不明になりました
指名手配のモンタージュ
町中に配るよ

今すぐ探しに行かないと
さあ早く見つけないと
夢に植えた野良犬、今夜ほえている


見たことも、ないような、マイクロフォンの握り方で
きいたことも、ないような、歌い方をしたい


だから、僕の右手を知りませんか、、、、

THE BLUE HEARTS 「僕の右手」より)

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アメリカ横断から帰ってきて以来、この歌が時たま頭に鳴り響いて止まらなくなる。

アメリカのラジオ局も時にはその土地の空気となんというか土地のアクセント(なまり)、ノリを知るためにはいいのだが、喋りが多くて長時間のドライブにはつらい。iPodを持っていって、好きな曲を書けながら大多数走っていた。


そこで、本当になぜか、うちの7つの娘にとっても深く刺さってしまったのが、この曲。

どうして親が好きな曲をこんな30以上も歳が離れた娘が好きに感じるのか分からないけれど、「もう一回」「もう一回」とこれをせがまれ、親子三人でずいぶん何度も歌いながら、オハイオのコーンフィールドの大地も、ニューメキシコからアリゾナに続く伸びやかな道も、モニュメントバレーに続く神々しい大地も、走った。



Contax T2, RDPIII


すっかり、もう一つの家族の一部になった感じがする。


特にこのサビ、

「見たことも、ないような、マイクロフォンの握り方で
、、、きいたことも、ないような歌い方をしたい」

のところが心に響く。


はじめて聴いた時から好きな曲だった。そして真剣に聞いてしまい他に何もできなくなるからと長い間、聞いていない曲でもあった。そんな曲に久しぶりに、自分を考え直す旅の途中で出会い、初めて感じたときと同じ、あるいはそれ以上にたくさんの感動を感じた。その感じる心が失われないで今も残っていたことがとてもありがたかった。


アメリカの大地にも負けないブルーハーツが本当にまぶしく感じた。

そしてそんな自分の原点を大切にしようと思った。



Leica M7, Biogon 35mm F2, RDPIII


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