何かが壊れるときは、何かが生まれるとき

新年あけましておめでとうございます!

なんだか非常な不景気な気分の中、年が明けてしまいましたが、何かが壊れるときは、何かが生まれるときでもある。そう意味で、長年膠着してきたある種の停滞感を一気にぶち破るかつてない好機なのではないかと僕はものすごく期待しています。

膠着してしまった社会、膠着してしまった会社、膠着してしまった組織、膠着してしまったシステム、そんなことにうやむやを感じている人、今がチャンスです。一気に膠着を打ち破っていきましょう!どうせ何もしなければじり貧になるだけの状態なのですから、これは何もしないのが一番まずい。何かすべき。

しかも、幕末の混乱のときも、先の大戦後も日本がただ圧倒的に爆死していたという線が強かった訳ですが、今回は世界中みんなそう。これはまれに見る大チャンスです。一発当てるなら今です。


Leica M7, 50mm Summilux F1.4, RDPIII @Grand Canyon. (The oldest lodge in the Grand Canyon national park.)

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ちょっと話は変わるのですが、

ちょうど一年前の年末、私の地元の男の小学校同級生たちは、地元の神社で氏子として男の大厄のおはらいを年明けのタイミングで受ける、ということで久しぶりに集まりました。私の育った場所は千年前の枕草子に出てくるような、どえらく古い、もともとは漁村の集落ですから、かなりの昔から引き続く伝統ということでした。そのまま全員が上がる中学校から見ても25年ぶりにみる連中の集まりですから、まあはじめはお互いほとんど顔が認識できないのですが、これはこれでとても良かった。

で、その地元の古い神社でお祓いを受けて出がけに、お宮の名前を書いた額をはじめてまじまじ見てみると、何だか凄い感じ。聞いてみると、勝海舟さん揮毫(きごう)とのこと。(!)

えっ、どうしてまた、こんな田舎に、そのような偉人が?!、、、と聞くと、安田財閥創始者である安田善次郎*1の母君が、この町というか集落のご出身で、そのご縁で書いて頂いたとのこと。

安田善次郎さんそのものが、私の郷土が生んだ英雄だったということをそれで急に思い出したのですが、その若き日の善次郎翁が一発当てたのも、クーデター直前の幕末、そしてクーデター政府が成り立ったばかりの明治の最初期の荒れに荒れた相場であったと言われています。

時を同じくして、幕末、明治維新の英雄たちがどんどん混乱の中で線引きをして、古いシステムに変わる、新しくシステムを作り直していった。この時、水と油が混ざり合っているようなめちゃめちゃになった状態で、西洋から、持って来れるものは持ってきて、足りないものは足し、作り上げてきたのがわずか140年前の近代日本の始まりであり、そのときに数多くの資産家や、社会的、経済的な仕組みがどんどん生み出されていったことを考えれば、今のこの既存のシステムが一斉にある種、動作不全を起こしている時こそ、大きなチャンスではないかと思うわけです。少なくとも自分はまだ若い側だと思う人は、年齢や今の立場に関わらず、ドキドキすべき。

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マーケターなので、僕は割と世の中の意識調査的なものは長期間にわたりよく見ている方だと思いますが、まあこの4〜5年確かに若い人の失望であるとか、期待感の低さというのは目も当てられないようなもので、それは皆さんも肌で感じられていると思います。手元に数字を持っていないので残念ですが、たしか3年ほど前の段階で、20代前半ぐらいの若者とか、高校生の過半数が世の中はこのまま当面今より悪くなると思っていました。各国比較データだったので、世界の中でもかなり異端な数字であったことが僕の目を引いただけでなく、主観的にも20年前、バブル崩壊前に成人した私としてはかなり驚きました。が、調べるまでもなく、今の同世代の人はまず間違いなく、それより悪いでしょう。

でもでも、僕はこれはまだまだ底を打っていないのではないかと思う訳です。人というのは、本当にやばいと思えば、立ち上がる生き物であって、このまま停滞していても、適当に生きていけると思っているから、こんな適当な答えで終わっているのではないかと思うのです。

まあ例えば今はたちの人は、バブル末期に生まれて、いきなり崩壊して、ずっとおかしな状態の社会の中で生きてきて、ちょっとネットバブルはあったけれど、その初期的に名をなした人たちの多くはボコボコに叩かれて*2、一見ひどい時代に生きてきた、けれど社会の蓄積や、まだギリギリ機能してきた社会保障の仕組みなどがあり、路頭に迷うことがなかった。これからもそうなんじゃないかと無意識に思っているから、まあ立ち上がらないというか、人のせいにして、無気力な(ふりになりきる)気分になっているんだろうと思う。

誰も自分を助けてくれることなんてないことはトーゼン分かっているのに、それにはまあこれまでも何とかなったし、的な気分で目をつぶっている。

でも、もうちょっとすると、本当にやばいことが事実になる。そうなると、僕は急に彼らの目の色が変わると思う。お正月、実家に帰って、冷静に考えてみるとこの社会の前提としてきたことはほとんど壊れつつあることに改めて気付いた。あまりエントリが長過ぎるのもどうかと思うので、割愛するけれど、実にひどい。笑いたくなるくらい。


で、それに直面して、そのひどさがしみじみ染みてくる時を僕は期待している。

さすがにエネルギーが湧くと思うんだ。今立ち上がらないと、未来がないことも、本当にノタレ死んでしまうかもしれないことも、確実に数年以内に明らかになる。アメリカの社会のひどいところでもあり、切実なパワーを生み出しているところでもあるのが、社会の四分の一ほどの明らかな破綻者(いわゆるpoverty lineを割っているような人たち)なのだけれど、僕が見たり感じたりしているいくつかの先行指標が正しければ、もう少しすると、あれほどじゃないけれど、この国(日本)も、戦争直後を除けば、戦後類を見ない状況になるのはかなり堅いと思う(僕としては外れてほしいが、かなりそちらに向かっていることは確か)。


そのときが来たら一気にある種活性化するけれど、敵は増える。だから立ち上がるなら今がチャンス。

LET'S GO, YOUNG GENERATION!!


「破壊と創造」なんていうこんなに面白い、若者の特権を年寄りに奪われるな!


ということを新年の開始ということにしたいと思う。

Let's have fun together!!!


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*1:そう、東大の時計台、いわゆる安田講堂を寄付した人です!

*2:結局誰も得していないと思うが、これはとりあえず横においておく