ニューロサイエンスとマーケティングの間 - Between Neuroscience and Marketing

安宅和人: 脳神経科学とマーケティングの間に棲息

仕事が進まないときの話

Leica M7, Summilux 50/1.4, RDPIII @ Pienza, Tuscany, Italy


仕事が全然進まない時、というのがたまにある。


実は今もそれで、連休中なのに仕事を持ち帰って来てしまっている。頭の調子が悪いと言うか、うまくかちっとはまらない。


人によると思うが、僕の場合、難しいというより、過度に精神的な負荷が高い仕事が重なると、こうなることがある。


過度に精神的な負荷が高い仕事というのは、なんというか入り組んだ、関係する受け手だとか文脈のことをかなりああだこうだと読み切って、それに合わせて、精妙に組み込まないといけない組み込み細工のような仕事のことだ。


単に疲れているだけのときかもしれないが、そう言うのが折り重なって来ると、お腹いっぱいみたいになって、時たま、心か脳かどこかがダウンしてしまう。


本当に不思議だ。


まあ自然の調節弁なんだろう。

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そういうときはどうするか、と言えば、みんなそれぞれのやり方があると思うけれど、自分は概ね次の4つぐらいのことをしている。


1.そもそも仕事するのをしばらくやめる


そう言う時に限って、一分でも大切に仕事をしたいものだが、そこをぐっとこらえて何か全く別のことをする。(実際、今こうやってブログを書いて気晴らしをしている。笑)


自分の仕事とは直接全く関係のない人と話をするというのも悪くない。ただその辺を散歩して来るというのも悪くない。



2.何か簡単だからといって後回しになっているが、どうせ割とすぐにやるべきことをやる


大体、アタマが不調になる時というのは、アウトプットというよりインプットがメインの日が数日続いた時になりやすい。


単に、アウトプットの弁が閉じている感じになっていたりするケースが多いので、何でもいいから書いてみる、出してみると言う感じだ。


To Doリストの行数が少し減るだけで、結構気晴らしになるし、なんであれ、何かが前に進むというのは気持ちがいいものだ。小さな弾みにもなるし、元気にもなる。掃除でもいいからやるというのは悪いことじゃない。それで疲れて動けなくなってしまうと本末転倒だが、それでもそれがそのタイミングでやるべきことなんだったら、そもそもやろうとしていることが多すぎるからそうなっているので、まあしょうがない。



3.ものすごい強烈なプッシュを受ける(笑)


意外と効くのがこの外圧の活用だ。どうにも重い腰が上がらないときなのか、着手が出来ないときは、もうケツを切ってしまうだけでなくて、そのオーダーのもとに接する、という手段だ。


かつてコンサルタントだったときは、とにかく考えて前に進まないときは、深く考えずにクライアントさんのところにいく、いろいろ生のお話をして来る、というのが劇的に効することが多かった。


商売とかマーケティングの話であれば、エンドユーザだとかお客さんのお話をとにかく直接聞いて来るというのも良い。この生の感覚が、観念論的な行き詰まり感を一気に打破してくれる。



4.大切な玉ぐらいに思っている話があれば、それをさっさと出してしまう


これもいい。


後になればなるほど初期的な話とちがったちゃんとしたものを出そうとするが、これがよけいに不思議なプレッシャーになって大したものが出せなかったりする。自分の仕事のクオリティにプライドを持っていたりするとよけいにそれが起こりがちだ。


なので、それを一気にまとめあげる勢いがなくなってしまっているときは、どんなものでもさっさと出してしまう、それで批評と言うかフィードバックにさらされるというのはなかなか効果的だ。

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で、それでも行き詰まったときは?


休む!


しょうがないよね。


合わせて、身体を動かすのもいい。


休む気にならないところを強引に休むために、身体を動かすと、日頃全くと言っていいほど運動しない僕は*1、クタクタになってそもそも無理できない性格なので、バタンと倒れて寝てしまう。


次の日に軽く筋肉痛になったりするが、それもまた良し。


少なくとも昨日とは違う自分になったことが実感できて、先に進めたりする。

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最終兵器は、放置だ。


もうほっておく。何れにしても人は責任から逃げられないので、ギリギリになったらどうせやる。寝ないでもやるに決まっている。(実際には寝るが。笑)


なので、もう自分を信じて、もういても立ってもいられなくなるまで放置してしまうというのは実はそれほど悪い手段ではなかったりする。*2

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読者諸兄姉は、きっと同じようななんだか前に進まない感じになる人は少ないのではないかと思うが、とはいうものの、似たような感じになる人も実はそれなりにいるのではないかと思う。


結構この辺の芸の深さというか、手練手管??が総合的に見た時の人の生産性に直結しているのではないかと思ったりもする。


それが時間と共に磨き込まれたタイムスキルの一つなのかな。

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みなさまステキなゴールデンウィークを!



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*1:少々恥ずかしい

*2:実は去年アクセス解析サミットというののキーノートスピーチをやったときも、前日の夜11時以降まで別のこれもケツの切れた仕事をやっていて、そこから早朝にかけて用意した。が、結構好評だったようでホッとしている。これ以外にも似た経験は実は多く、「ギリギリさ」と「アウトプットの質」は明らかに関係しないということは経験上断言できる。全く自慢にはならないが、よほど自分を信じていないとこういうことは出来ないとも言える。(たしか同じ週にあった昨年のTEDxUTokyoも前日の夜に頑張った、、。担当の学生の方には多大な心配と迷惑をかけてしまったが、こちらも無事終了した。)