Leica M7, 50mm Planar F2.0 @Singapore
このような歴史的な瞬間に立ちあえるとは何たる幸運。
20万票以上も票で勝ちながら、母校Yaleの選挙区で1割も票を取れなかったブッシュに、その弟が知事をやっているフロリダの怪しげな投票紙と、裁判所で負けたゴアの無念から八年。
本当に長かった。
同盟国日本の隣であることを全く無視して、北朝鮮を悪の枢軸国(Axis of Evil)扱いし、しかも枢軸国というのは日本、ドイツ、イタリアが先の大戦で呼ばれていた名前ということを無視し、平然と言ってのける無謀なブッシュ。案の定、その暴言からまもなくテポドンが日本海に打ち込まれたときのかなしさ。
Chimp, Bush (チンパンジー、ブッシュ)といくら叫んでも大統領は大統領。ここまで混乱した世界をどのように作ることが出来るのか、というほどの状況でバトンを渡される方もたまらないと思うが、しかし落ちるところまで落ちた状況である以上、必ず今よりは良くなる。そういう意味ではマケインでも良かったのかもしれないが、カリズマの質が違いすぎる。
どれほど優勢と伝えられても、最後の最後まで、信じることが出来なかった。たった今、CNNのライブを聴いていても信じられないが、これはどうも間違いなく本当だ。
先ほどから、ケーブルで色々チャンネルを変えて見ているが、アフリカも、ヨーロッパも、アジアも、中東も喜んでいる。これは本当に久しく見られなかった光景ではないだろうか*1。
このネット化された世界において、アメリカの大統領は、世界のリーダーそのものだ。なぜそのような人物をたった三億人の国で選ぶのか、そういう気持ちがうねりのように広がる中、世界のユニオン、団結を、あるいは融合を象徴する人物が立つ。しかも驚くほど若い。歴史上トップスリーに入るのではないかと思う。(手元に数字がないが、ケネディ、クリントンとほとんど同じはず。)
彼の雄弁、希望に満ちた強いトーン、笑顔、そして数えられないほどの危険にさらされながらも力強く立ち続けた彼の意志の強さを讃えたい。この男なら次を任せられると、アメリカが人種の壁を越えて選んだ。本当にすばらしいことだ。
彼の政治的な方針は、かなりバランスの取れたいかにもリベラルというもののように見えるが、この多極化が進む世界において、それは日本にとってかなり強い自立を迫るものになる可能性が高いだろう。しかし、それは本来あるべき流れであり、日本の大人化への通り道であると考えた方が良いだろう。今は予見を捨て、平らかに見守りたい。
最も有名な黒人指導者の一人、ジェシー・ジャクソンが、今、画面の中で涙を流しながら、語っている。言葉にならない喜び、自分が死ぬまでに見ることが出来ないのではないかと思っていた風景を見ている喜び、そしてアメリカが初めて数百年に及ぶ奴隷制度のしがらみを越えて一つになった喜び、立とうとしても立てなかったこれまでの苦しみ、それらのすべてが伝わってくる。
莫大な負の遺産を逆にテコにして、立っていってほしい。
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今また、Barackが画面に出てスピーチが一部映った。
なんと強い意志に満ちた、希望を感じさせる顔、そして声だろう。文字通りアフリカ人の父を持ち、白人の母、アジアで育ち、本土で教育を受けた。こんなアメリカそのもののような、初めての真にグローバルな人を代表に選ぶことが出来たアメリカ人、、、本当に良かった。マケインに投票した人すら、多くはこのアメリカの選択を結局誇りに思うことだろう。
CHANGE!
We really needed this sort of symbolic change, symbolic leader, and symbolic moment.
アメリカへの信頼が戻っていく、それを実感できる日が来るのがとても楽しみだ。それと共に、オバマが凶弾などで倒れないことを深く祈りたい。
Barack, all my friends in the U.S.,
CONGRATULATIONS!!
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