純粋に好きなものを繰り返し読む


Leica M7, 50mm C-Sonnar F1.5, RDPIII @Lake district, England, UK

本を無心に読むって本当に素敵なことだと思う。

川本裕子さんの、「親子読書のすすめ」を読んで久しぶりに子どもの頃の、純粋に本を読むよろこびを思い出した。

本に没頭できると本当に幸せだけれど、ちょっとだけすれっからしになった今は、そう簡単に時間が忘れられるほど、なにか読み物に没入できることがあまりない。

ぼくはもとより音楽のように気が向いたときに自分のすきな本の一節だとか、その周りだけとかを読むことが多い。何冊も、ほんの少しだけ、読みたいところだけを読むこともある。

けれど、その「すすめ」を読み、ただ無心に面白すぎて何かを読む、それをまた最初から読み始める、というのが、このところなくなっているかも、、そんなことをふと思った。

自分が子どもの頃、家族の図書カードも使って、図書館から借りられるだけの本を借りてきて読み、恍惚とした、あのよろこびからほど遠いな、とも思った。

お小遣いも限られた子供のころは、釣りのえさだとか、ビー玉とか、コマとか、あるいはサッカー道具とか、色んな遊び道具を買ったらお金なんてなくなってしまって、本はほぼ全て町外れの図書館で借りていた。一度に6冊とか借りて、それを一気に読む、本当に面白い時は、また同じ本を借りて、またその本を読む、、、確かにそういう読み方をしていたな、ということを、思い出した。

きっとこのブログを読まれている人にも何人かいらっしゃると思うが、僕は、今はやりの本というのがあまり得意でなく、人の目につく前か、人が大騒ぎしていない本を見つけてきてそれを自分のペースで読むのが好きだ。そうしないと、自分の心から来る小さな声に耳が傾けられない気がするからだ。

それってどこから来ていたんだろう、と思うと、おそらくそんな「子供のころ、自分がどうやって本と向かい合う時間があったのか、それから来ているんじゃないかな?」、、この本を見て、今回、そうふと思った。id:aurelianoさんの「もしドラ」も同じハテナでブログを書くもののよしみ(?)で、ちょっと心理的に身近に感じ、買ってきたが、もうすこし場が冷えてから読みたいな、と思っている。

-

この川本さんの本に戻ると、この本には懐かしいのやら、名前しか知らないのやら、聞いたことのないけれど、子供のころの心にかえれそうな本が随分沢山紹介されている。

川本さんは、僕が仕事を始めた頃からのおねえさんのような人で、とても朗らかで、ステキな人だが、最近はすっかりスターエコノミストとして活躍されており、結果、ちょっとお近づきがたく感じたりもしていた。(笑)が、これを読んで、昔と変わらぬ川本さんがいてほっとした。: )

この本をふと手に取って買ってきたのは、そんな、知っている人の書いた本だからというより、多分、上にあるような、自分にとって大切な時間を思い出そうと思ったからかナ、と思う。(そもそも通常、直接、知っている人の本はあまり読まないし、なぜだか読みたいとあまり思わない、、。)

紹介されている本の中には、僕がどうしても欲しくて、買ってもらい、今でも大切に持っている本もあったりして、それもとても楽しい。みなさんも、そういう本がないか、のぞかれてみるだけでも楽しいのでは?

仕事も大変だったし、プライベートでも色々あった。そんな1年をこうやって一度時間をリセットする感じで振り返る、そんな気持ちになりたい人にはおすすめです。


-

ps. twitterでのアカウント、2年以上ほとんど止まっていましたが、徐々に使い始めました。ハテナと同じハンドル名です(kaz_ataka)。よろしければご笑覧ください。

ps2. このエントリに限らず、写真にもスターなど頂けたりするととてもうれしいです。また、よろしければ下のリンクをクリックして頂けると幸いです。