人生

手なりの未来を受け入れるな

Mt Fuji from Fujisawa, Kanagawa, Japan Leica M (typ240), 1.4/50 Summilux, RAW今年はなんと一本しかブログエントリを書いていないことに先程、気がついた。はてな内のPF*1移行で少々手馴染みがなくなってしまったこともあるが、毎日facebookとかtwitter…

星座をつくろう

Leica M (typ240), 1.4/50 Summilux ASPH @Gordes, Provence, France先日、とある高校の学祭に立ち寄る機会があり、そこの出し物の一つで久しぶりにポーカーをした。ポーカーというのは親が配る五枚の札で役作りを行い、その組み合わせの強さで、幾ばくかの…

Places in the Heart

Leica M7, 1.4/50 Summilux, RDPIII, Tuscany, Italyもう30年近い昔の話だ。当時ほんとうに言葉などなくても分かり合えた友人が何人かいた。みんな本当にいいやつだった。ある日、その一人と、なんだかもう何もしたくなくなって、名画座に映画を見に行った。…

今日、何人かの中学生たちに送った言葉

Leica M7, 1.4/50 Summilux, RDPIII 本日午後、とある奨学財団の率いる長野の中学生の皆さん、約15人と約3時間語り合った。はじめに僕の年齢を聞いて、彼らの親とさして変わらないので、ほとんどの彼らが驚いていた。どうも10才は若く見られたようだ。人は好…

シゴトの未来

Leica M7, 1.4/50 Summilux, RDPIII @Shelburne museum, VT, USAさすがに人生の半分ぐらいまできたと思われるkaz_atakaです。表題のテーマでもうこの3年ぐらい食傷するぐらいの数のインタビューや取材を受けてきました。正直、僕の周りでは完全にdone issue…

(書評)『真理の探究 - 仏教と宇宙物理学の対話』

Leica M7, 1.4/50 Summilux, RDPIII @Flagstaff, AZ これ以上、ディープなテーマの本を探すのは困難だろうと思われる一冊。世界的な理論物理学者である大栗博司先生と、仏教学の泰斗である佐々木閑(しずか)先生の対話。年末ぐらいから少しずつ読んできて、…

棺(かん)を蓋(おお)いて事定まる

Leica M7, 1.4/50 Summilux, RDPIII, Manchester Village, VT, U.S.A.人の功績は死んだあとに初めて正しく判断される、人の本当の価値は死んだあとにはっきりする、との意。先程、この数週間、たまった新聞をざっとみていたのだが、2016.11.29の日経「春秋」…

不屈の棋士

Leica M7, 1.4/50 Summilux, RDPIII Putney, VTこの二年ほど、年中同じ問題について手を変え足を変え尋ねられる。「AIがこれ以上進化してきたら我々の仕事はどうなるのか?」、、と。これについての僕の答えは常に一貫していて、そんなに心配する必要はない…

人間が特異点を感じる時、、、『her/世界で一つの彼女』

Leica M7, 50mm F1.4 Summilux, RDPIII, @Roma, Italy何もかも見たいときに見れる、なんて便利でいい時代だ。知りたいことも、本も映画も全て一瞬で手に入る。この快適さに埋没しながらも、生きている実感が逆に薄くなってしまう、そういう感覚に襲われてし…

ただやりたいことをやろうとするのが本当に幸せか?

Leica M7, 50mm Summilux F1.4, RDPIII Cambridge, UK僕は何だか色々な相談を受けることが多い。よくある相談の一つが、本当はこういうことをやりたいんだけれど、その辺をやったことがないので踏み込むべきかどうか分からない、というものだ。これが大学出…

巨人サンガー逝去

Leica M7, 50mm Summilux F1.4, RDPIII Cambridge, UKタンパク質のアミノ酸配列を世界で初めて決定し、DNAの配列決定法を発明、更にRNAの配列決定法も産み出したフレデリック・サンガー(Frederick Sanger)。ノーベル化学賞を二度受賞した唯一の人物。サイ…

中年ってなんだろうと思ったときのこと

Leica M7, Summilux 50/1.4, RDPIII @Montepulciano, Tuscany, Italy 中年ってなんだろうってことをちょっと前まで思っていた。自分が中学や高校生の頃は、30過ぎの大人は全て中年だと思っていたが、いざ自分が社会人になってみると、その時は既に20代も半ば…

痛みを知らない人への座学

Leica M7, Summilux 50/1.4, RDP III @ Pienza, Tuscany, Italy昨日書いた件について、その新人の子に話したきっかけは、その子にメンターとしてついている少し先輩の子が、僕のいわゆるイシュー本のことを説明して紹介しようとしていたことを知ったからだっ…

「知る」ことと「わかる」こと

Leica M7, Summilux 50/1.4, RDP III, @ Tuscany, Italy「知る」ことと「わかる」ことは違う。そんな話をこの間、大学を出て入社したばかりの新人の子とした。まっすぐで、頭のいい子だ。その二つってどう違うって思う?そう聞くと、その子は、 「知る」とい…

『立ち上がる』年に

GXR with 35/1.4 Nokton Classic @気仙沼 (Dec 24, 2011) みなさん、いかがお過ごしでしょうか?個人的には、一年前はいきなり誤診のためにインフルエンザをこじらせ、頭痛、咳及び関節痛に苦しみつつ、肺炎の一歩手前まで行くと言う猛烈な年始だったのです…

人生の短さについて

Leica M7, 50mm C-Sonnar F1.5, RDPIII @ London, England 僕の意思とは別に出版社が選んだ(笑)、年末に出た拙著*1の表紙の帯にある言葉と違って、僕は人生が短いなんて思ったことはあまりない。僕が、はたちを過ぎた頃から、繰り返し読んできた本の一つに、…

純粋に好きなものを繰り返し読む

Leica M7, 50mm C-Sonnar F1.5, RDPIII @Lake district, England, UK本を無心に読むって本当に素敵なことだと思う。川本裕子さんの、「親子読書のすすめ」を読んで久しぶりに子どもの頃の、純粋に本を読むよろこびを思い出した。本に没頭できると本当に幸せ…

能力主義とメリトクラシー

Leica M7, 90mm Tele-Elmarit F2.8, RDP III @ Grand Canyon National Park (Mooseと並ぶ、北米最大のシカ、Elkです。) 能力主義という言葉がある。このように不景気になり、沢山の若い人がちゃんと仕事に就けない状態が続くと、若い人たちのコミュニティ…

マイケルジャクソンの死に想う

Leica M7, 50mm Summilux F1.4, PN400N @Hiroo, Tokyo マイケルが死んだ。 それにあおられるようにマイケルのステージが見直され、彼の驚異のステージにまつわる秘密のようなものについても記事が出ている。僕も、それにリンクされているマイケルのステージ…

Hello! I am back! (probably)

Leica M7, 50mm Summilux F1.4, PN400N 気がついたらたいしてモノを書かないまま何ヶ月かが経ってしまいました。登録して頂いていただいてる読者諸兄姉(みなさま)、ゴメンなさい! 最後に書いてから二ヶ月。 色々書き物をしていたのですが(そしてかなり書…

傷心の草なぎ君に贈る言葉

Leica M7, 50mm Summilux F1.4, RDPIII @ Navajo Nation, AZ Experience is a hard teacher because she gives the test first, the lesson afterwards.— Vernon Sanders Law 経験というのは厳しい先生だ、、、試験が最初で、学びはそのあとなのだから。— ヴ…

心に残った言葉

Success is not the key to happiness. Happiness is the key to success. If you love what you are doing, you will be successful. — Albert Schweitzer 成功が幸せの鍵なのではない。 幸せが成功の鍵なのだ。 君が自分のすることを心から好きならば、 き…

Thank you, all!

1日一回でも、 何かすてきな言葉に出会うと、ああ、生きていてよかったと思う。 何か新しい考えに触れること、何かそうだなと思えることが、生きている実感につながる。 1日一回でも、 はっと美しさに気付く瞬間があると、心が癒される。 このところ、街角…

白と黒の間

この間、どうやったら筋の良い思考が出来るのか、どうやったら筋よく答えの仮説にたどり着けるのか、と真顔で、マネジメントコンサルタントを行っている知人に聞かれた。彼は、僕の長年勤めていたプロフェッショナルファームにいる訳ではないのだけれど、十…

ある大学院時代の思い出、、、Joy of Life

最近は、前に書いたような状況で、昔、あるいはこれまで書いて下書き箱に入れてあるものを、ただアップしているだけなので(要は休載中)休みの日ぐらいは何か少し書いてみたいと思う。 Leica M7, 35mm Biogon F2.0 @Monument Valley 僕が日本で学生をやって…

From CT to DC (4) : アナポリス

(3)よりつづく緑青色の屋根、窓枠に彩られた白亜の建物たちの向こう、フットボールフィールドが広がっている。それを取り囲むフェンスの周りに、十七、八ぐらいの女の子達が何人か、その中で練習に励む若者達を見守っている。若者達の年の頃は二十歳前後。楕…

この国はどのような人間を育てようとしているのか?

Contax T2, 38mm Sonnar F2.8 @Greenwich, CT 昨日とても考えさせられるディナーがあった。友人の一人が、Yale College*1を卒業後、New York Cityのある有名な投資グループで働いているのだが*2、ここのところ、日本での事業の立ち上げで東京と往復する生活…

アメリカのPh.D.はどこに行くのか

Nikon F2, 50mm Planar F1.4 @Tokyoこれはmasa346さんのご質問に対するエントリです。アメリカではPh.D.の人の未来はかなり自由です。エンジニアリングスクールであればマスター出は結構いますが、純粋サイエンスでは、修士課程がないので、まあ、日本とはち…

ポスドク問題について思う2

Contax T2, 38mm Sonnar F2.8 @Los Angeles, CA (これは昨日の呟き編の続きです。ごはんを楽しく食べていたら書くのを忘れてしまってました、、、。昨日のを読まれていない人は、まずそちらをご覧ください。) wackyhopeさん、いつもコメントありがとうござ…

ポスドク問題について思う

Leica M7, 50mm Summilux F1.4, RDPIII @Grand Canyon National Park, AZ 休載宣言以来、案の定ほとんど書けていませんが、なんというか日本の学位取得者について考えさせられるメールが来て、ちょっとだけ。 ポスドク*1問題というのが日本ではかなり深刻だ…