2008-06-01から1ヶ月間の記事一覧

Brazil 10: カンジル

(Brazil 9より続く)カンジルという魚がいる。別名、食肉どじょう。本によってはカンジェロともカンジロとも書いてあるが、私の耳で聞く限り、何度耳にしてもカンジルーとしか聞こえなかったので、カンジルと書くことにする。なおアマゾンの魚の多くはほとん…

Brazil 9:河の上のみやげ屋

(Brazil 8より続く) リオ・ネグロことネグロ河は本当に黒い。船の水流に揉まれている水を見ていると、まるでコーラの原液をかき回しているように見える。しかし、この上流には何にも産業らしい産業はなく、ひたすらジャングルが広がっているだけである。大体…

Brazil 8:アマゾンのジャングル開発

(Brazil 7より続く) あまりにもマナウス周辺のジャングル開拓が急速に進んでいるために、この辺りの気象も劇的に変わりつつあるとガイドは嘆く。何年か前には、瞬間風速ではあるものの53度という気温を記録したという。老人や小さな子供などは空調なしではひ…

脳科学、大脳生理学とニューロサイエンス

Contax T2, 38mm Sonnar F2.8 @New Haven, CT ニューロサイエンスについて一言も触れないままここまで来てしまった。少しこの辺りで整理しておいたほうがよいと思うので残させていただきたい。 - ニューロサイエンス(neuroscience)という学術分野はどうもこ…

Google リーダー

ちょうど10日たったので気分転換に(着替えの気分で)デザイン変換してみました。Hope it is not annoying! しかしこのブログというシステムはすごいものですね。毎日感動しています。あと、書くようになってから色々なブログを前以上にちゃんと見るようにな…

市場における原子

Contax T2, 38mm Sonnar F2.8 @Los Angels, CA マーケティングを考える際に、「市場」あるいは「マーケット」をどう考える、というのは避けては通れない道だ。あるいはマーケットをどういうものだと考えるのか、がほとんどすべての質問の根源とさえいえる。そ…

Brazil 7:ガイドのおっさん

(Brazil 6より続く) ガイドのおっさんは見事な英語を話す。大半を占めるブラジル人客相手にポルトガル語でいったん説明したあと、目の前に座っている僕らのために英語で要約版を話してくれる。後ろの方にいるイタリアから来た初老の夫妻が、イタリア語でもや…

凝縮された一瞬

金曜日、全く予期していなかったのだが、ある集まりで偉大な人物にお会いした。桑田真澄氏である。五度にわたる甲子園出場、市場最年少優勝投手(高一夏*)、甲子園通算20勝(優勝2回、準優勝2回)、巨人入団二年目にしてエース、沢村賞、ベストナイン、ゴー…

Brazil 6:アマゾン河ツアー

(Brazil 5より続く) マナウス到着翌日、手始めにアマゾン川とその流域のジャングル・ツアーに参加する。もとより見ることが全てなので、説明には期待しないつもりだったが、聞くとガイドは英語も話すというので言葉で干上がった僕は思わず期待してしまう。マ…

Brazil 5:ブラジルのことば

(Brazil 4より続く) ブラジルに来て驚くのは英語を話す人の少ないことである。町を歩く人はまず理解しない。観光客の多いはずのエリアの食事屋や店ですら、全く理解しない。水や塩という言葉すら通じない。自然、ブラジル語を覚えることになる。水はアグア、…

脳は「市場」をどう感じるか (最終回)

(3)より続く Contax T2, 38mm Sonnar F2.8 @Tyrol, Austria脳神経系から見た知覚、記憶のポイントについて、一つここまで言及してこなかったポイントに触れて、最初のイントロを終了したい。それは、恐怖、あるいは快楽という感覚的な色づけ(必ずしも「感情…

Brazil 4:サンパウロ

Brazil 3より続く読者諸兄姉のご賢察通り、僕らは直接マナウスに入ったわけではない。ニューヨークからサンパウロに入り、その後、フォス・ド・イグアスを回った後、マナウスにたどり着いた。サンパウロは南米の首都である。人口千六百万を抱え、ブラジルのG…

Brazil 3:リオネグロ

Brazil 2より続くホテルに着き、部屋に荷物を下ろすと、何はさておき、その前に広がるネグロ川を見に出る。ホテルの前の小さなジャングルをくぐり川辺に出る。息をのむ。広い、実に広い。聞くと、幅が十数キロあるという。河口から千六百キロ、日本でいえば…

Brazil 2:マナウス

Brazil 1より続く熱帯特有の湿度の高さが膚に食い込んでくる。白タクの運ちゃん達が立ちはだかり、どこに行くんだ、乗らないかと誘いをかけてくるのが見える。彼らには目を向けず、パブリックトランスポーテーションのコーナーを探す。英語など全く解せず、…

Brazil 1:出発

(Brazilより続く)二月某夜、ブラジル行きを決意する。滅菌されきった自然や、芸術的といっていいほど単純なアメリカ料理、無理して強がっているアメリカに疲れ、もっと猥雑で、自分の手と足を使い、地べたの上にちゃんと立って生きている人たちに会いたい…

脳は「市場」をどう感じるか (3)

(2) より続く Contax T2, 38mm Sonnar F2.8 @Tyrol, Austria 「市場」をどう感じるか以前の神経系の情報認知の特徴だけで三回目になってしまいました、、、。ちょっとテーマが大きすぎたかもしれません。が、気を取り直して続けていきたいと思います。 - 4つ…

Brazil (ブラジル訪問、探検記)

アメリカで研究していた2000年当時、ブラジルに旅に行って、随分鮮烈な経験をしました。まだブログというものがどうやってたてたら良いのか良く分からない時代で(cnetみたいなバックアップがないと出来ないのかな、と思っていた)、友人、知人たちに日々旅行…

脳は「市場」をどう感じるか (2)

(1)より続く Contax T2, 38mm Sonnar F2.8 @Tyrol, Austria 3「理解」におけるポイントについては、まずどういうときに我々が何かを理解したと思うのか考えてみたい。 飲み屋に行くと「分かる分かる」という話が始終聞こえてくる。また、僕らが、ちょっと難し…

脳は「市場」をどう感じるか (1)

Contax T2, 38mm Sonnar F2.8 @Tyrol, Austria 15年前に消費者マーケティングの世界に入ってまず驚いたのは、とにもかくにもやたらキャッチコピーなのか、信念なのか良く分からない考えが撒き散らされていることだった。いわく、ファーストムーバーアドバン…

マーケティングって?

マーケティング(Marketing)とは、考えてみると不思議な言葉である。マーケット(Market)するとは何なのか?本来、この言葉は、文字通り「上市する」ことを意図していたのではないかと思われるが、実際にはご案内の通り、販促、広告といったエンドユーザに対す…

ブレッソンやキャパとマグナムを立ち上げたアーウィットの有名な写真にカリフォルニアキスという作品がある。 そこには色は全くないのだが、恐ろしく鮮烈にイメージが残る写真だ。 驚くほどのビビッドなイメージが、自然なフレーミングと背景のもとに映し出…

僕とニューロサイエンスとマーケティングの関係

個人的な最も深い関心は、どうして人は一人一人違うのかということ。この問題、しみじみ考ええていると、結局のところ、同じ経験をしても同じようには感じないのが根っこだと思うに至り、ずっと「知覚」について携わってきました。 一番根源的な解明にはおそ…

はじめまして!

いろいろ回っているうちにHatenaに到達しました。なんとかここで安住できるといいなと思っています。ブログを書くのは全くの初心者ですがよろしくお願いします!建設的なインプットはいつでも大歓迎です。