ヨーロッパは旧世界ではなく新世界だった

Leica M7, F1.4, 50mm Summilux, RDPIII @Lake District, England, UK昨夜、パラパラと見ているとNature発の目を疑うようなニュースが飛び込んできた。"The earliest unequivocally modern humans in southern China" Nature (2015) doi:10.1038/nature15696…

AIはproblem solvingマシンではない

Leica M7, 50mm/F1.4 Summilux, RDPIII @UC Berkeleyこの夏の研究のように書いていたDiamondハーバードビジネスレビュー(DHBR)2015年 11 月号への寄稿論文がようやく昨日発売になった。「人工知能はビジネスをどう変えるか」というタイトルだ。-NewsPicks…

人間が特異点を感じる時、、、『her/世界で一つの彼女』

Leica M7, 50mm F1.4 Summilux, RDPIII, @Roma, Italy何もかも見たいときに見れる、なんて便利でいい時代だ。知りたいことも、本も映画も全て一瞬で手に入る。この快適さに埋没しながらも、生きている実感が逆に薄くなってしまう、そういう感覚に襲われてし…

少子化が日本のアセットになる時代が来る(?)

Leica M7, 1.4/50 Summilux, RDPIII, @Route66, Amboy, CA少子化が我が国の大問題だという話がまことしやかに語られるようになって久しい。なぜそれが問題なのか、と聞けば、 ただでさえ老人が増える時に、働く若い人が少ないんじゃ支えられない 警察、消防…

玩物喪志、、、それとも玩物立志?

α7, 1.5/50 C-Sonnar, RAW年末ということで、ほぼ日手帳を買いに行った。すると、ウィークリー版の欲しいのが売り切れ。困ったナと思ったが、店頭で調べたところ、ウェブで購入できホッとした。いい時代だ。ほぼ日 手帳 2016 WEEKS ホワイトライン・ブラック…

ビッグデータの本質はデータの大きさではない

Leica M7, 1.4/50 Summilux, RDP III @Griffith Observatory, Los Angels, CA残念なことに、全く忘れていて風呂に入っていたのだが、期せずして先日取材を受けたNHKスペシャルの「医療ビッグデータ」に、先ほど何秒か登場していたようだ。それでそのリアルタ…

では、僕らは何をしていくんだろう?、、、第二のMachine Age(2)

Leica M7, 1.4/50 Summilux, RDP III @Griffith Observatory, Los Angels, CA前回書いたようなことを言うと、「ではこれからは、どうやって飯を食っていったらいいんだ?」的なことを多くの人に聞かれる。アカデミアやデータプロフェッショナルといえる人の…

第二のMachine Age

Leica M7, 1.4/50 Summilux, RDPIII @Route66, AZ 最近、僕らの社会がどこに向かっているのかということを考えさせられる機会が増えている。そもそも、大手ネット企業のストラテジストとして世の中の未来を考えるベースロードがあるのだが、それに加えて、理…

書評「静かなる革命へのブループリント」

α7, 1.5/50 C-Sonnar, RAW 我々の未来は、我々の意思が作り、我々の意思は感性、すなわち我々の現実の感じ方が生み出すことを改めて思い起こさせてくれる一冊。献本をいただき、目を通したが、久しぶりにワクワク感を感じ、自分の深いところにあるものづくり…

味を失わず世界で生きるとは何か

安西洋之さんの新刊。一見月並みのことにどれほどの深さがあるかを感じられるかを突きつけられるような本です。*1安西さんは拙著を読んで、僕に最初にコンタクトされた方の一人。ローカライゼーションマップを提唱され、日経ビジネスオンラインでも連載され…

ただやりたいことをやろうとするのが本当に幸せか?

Leica M7, 50mm Summilux F1.4, RDPIII Cambridge, UK僕は何だか色々な相談を受けることが多い。よくある相談の一つが、本当はこういうことをやりたいんだけれど、その辺をやったことがないので踏み込むべきかどうか分からない、というものだ。これが大学出…

巨人サンガー逝去

Leica M7, 50mm Summilux F1.4, RDPIII Cambridge, UKタンパク質のアミノ酸配列を世界で初めて決定し、DNAの配列決定法を発明、更にRNAの配列決定法も産み出したフレデリック・サンガー(Frederick Sanger)。ノーベル化学賞を二度受賞した唯一の人物。サイ…

富士の世界遺産内定に思う

GXR, Nokton Classic 35/1.4 (上空から見た富士) 富士山が世界文化遺産に内定したそうだ。>「富士山」世界遺産に登録へ NHKニュース http://cro.st/mc5jニュースをご覧になった方も多いだろう。実にめでたい話のはずなのだが、なぜか初めてこれを聞いた時…

仕事が進まないときの話

Leica M7, Summilux 50/1.4, RDPIII @ Pienza, Tuscany, Italy仕事が全然進まない時、というのがたまにある。実は今もそれで、連休中なのに仕事を持ち帰って来てしまっている。頭の調子が悪いと言うか、うまくかちっとはまらない。人によると思うが、僕の場…

中年ってなんだろうと思ったときのこと

Leica M7, Summilux 50/1.4, RDPIII @Montepulciano, Tuscany, Italy 中年ってなんだろうってことをちょっと前まで思っていた。自分が中学や高校生の頃は、30過ぎの大人は全て中年だと思っていたが、いざ自分が社会人になってみると、その時は既に20代も半ば…

痛みを知らない人への座学

Leica M7, Summilux 50/1.4, RDP III @ Pienza, Tuscany, Italy昨日書いた件について、その新人の子に話したきっかけは、その子にメンターとしてついている少し先輩の子が、僕のいわゆるイシュー本のことを説明して紹介しようとしていたことを知ったからだっ…

「知る」ことと「わかる」こと

Leica M7, Summilux 50/1.4, RDP III, @ Tuscany, Italy「知る」ことと「わかる」ことは違う。そんな話をこの間、大学を出て入社したばかりの新人の子とした。まっすぐで、頭のいい子だ。その二つってどう違うって思う?そう聞くと、その子は、 「知る」とい…

来るべし、見るべし、やるべし

Leica M7, Summilux 50mm F1.4, RDP III @ near Pienza, Tuscany, Italy 昨日も今日も本当に久しぶりにグルイン*1ばっかりやっていたので、少々疲れた。でも、たくさんのエネルギーと生々しい感覚を得た。生肉を食べた気分。マーケットに肉薄するのはやっぱ…

対象に肉薄したい

GXR, 35mm Nokton Classic F1.4, 気仙沼港 行動を伴わないと何事もただしく理解できない。アタマはあくまで身体に付き添うもの、ということを最近しみじみ実感する。脳と神経の側から見ると当たり前のことなんだけれど、身体と脳は全く切り離せない。このよ…

ファイト新聞と箱根の記録

GXR, 35/1.4 Nokton Classic, 気仙沼の避難所生活を送る子供達の有志が自発的に作り、多くの人を励まし支えた、ファイト新聞編集部の看板 (歴史的遺産として保存が決定)ー昨日、一昨日と、箱根駅伝があった。ご覧になった方も多いのではないかと思う。去年の…

『立ち上がる』年に

GXR with 35/1.4 Nokton Classic @気仙沼 (Dec 24, 2011) みなさん、いかがお過ごしでしょうか?個人的には、一年前はいきなり誤診のためにインフルエンザをこじらせ、頭痛、咳及び関節痛に苦しみつつ、肺炎の一歩手前まで行くと言う猛烈な年始だったのです…

考えるということの本質

Leica M7, 50/1.5 C-Sonnar, RDPIII @Oxford, UK この間、少々驚くべきことに、僕に本の推薦文を書いてもらえないかという話があり、パワーブロガーのちきりんさんの新刊を読んだ。「自分のアタマで考えよう」という本だ。これが大当りで、引き受けて良かっ…

落としどころ文化と積み上げ文化

50mm Summilux, Leica M7, RDPIII @Grand Canyon 仕事柄、様々な国の人と話をすることが多い。仕事なので、きっちりと前に進めないといけない、あるいはすくなくともケリを付けていかなければいけない話がほとんどだ。その度に、痛感するのが、海外の人との…

灼熱の夜の妄想

"A little bonita" Contax T2 @São Paulo, Brasil 海外から帰ってくる度に気付くのは、日本の若い女性たちの華やかさだ。花としての魅力を全開に歩いている姿に毎度、新鮮に息をのむ。自分が港区界隈で働き、渋谷、代官山の周辺が行動域のためか、キレイな女…

そろそろ全体を見た話が聞きたい

本当に長い10日間だった。11日以来、次々と起こる、話の展開、さらに広がる原発の話、悪化する一方の被災地の苦悩に目が釘付けになり、十日経ってしまった。ひと月のようにも、更に長いようにも感じる。悲惨な映像、あるいは原発の進捗、被災者の声など、テ…

カンニング2.0

Leica M7, 50mm C-Sonnar F1.5, an Agfa film @ London, England 京都大学入試で発覚した「ソーシャルカンニング」というか、「カンニング2.0」事件の結果、まさに待っていたかの如く、日本の受験のやり方がどうこうという議論が起きている。でもこれって問…

人生の短さについて

Leica M7, 50mm C-Sonnar F1.5, RDPIII @ London, England 僕の意思とは別に出版社が選んだ(笑)、年末に出た拙著*1の表紙の帯にある言葉と違って、僕は人生が短いなんて思ったことはあまりない。僕が、はたちを過ぎた頃から、繰り返し読んできた本の一つに、…

組織で働くということ

「知識労働者は、組織があって初めて働くことが出来る。この点において彼らは従属的である。しかし彼らは、生産手段すなわち知識を所有する」. . . . . 『ポスト資本主義社会』P.F.ドラッカー(上田惇生・佐々木実智男・ 田代正美訳、ダイヤモンド社) 前職…

From CT to DC (11) : ジョージタウン、そしてプリンストン(最終回)

この町 (Washington DC) に何日もいると、「見る」ということに疲れてくる。Georgetown(大学)のラウンジに入り、金髪の女の子が勉強している姿を右目に一息つく。左目には、遙かに広がる青空と浮かぶ雲。高台にあるからか、ソファに沈みながら空を見ている…

From CT to DC (9) : 硫黄島メモリアル

ポトマック川の向こうに、アーリントン墓地がある。戦死者、大統領など国のために人生を捧げた多くの人たちがそこで静かに眠っている。案内をたどり、ある丘の上に着く。巨大な戦士達が、旗を立てようとしているまま凍り付いている。 Contax T2, 38mm Sonnar…